時間が止まればいいのに / 茜新社

茜新社 / 時間が止まればいいのに


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みんなだいすき

770円

「これはLOの到達点である」と編集長が推す鬼才の初作品集。

収録内容はどれも全て良かったですが自分の中で特に気に入ったというか共感した作品は最後の方に収録されていた「生まれてきてくれてありがとう」という作品。
幼い性に対して持っている感情を、現状で自分の欲のまま出したら間違いなく犯罪になるであろうシチュエーションを、理性面と犯罪である面から書き綴ってある作品でした。
小学校低学年の女の子が1人で誰もいない道を下校で歩いている途中に大人の陵辱に遭ってしまうという、いわば同人作品などでもありきたりなシチュエーションだけど、行為に及んでしまったその後のことがあまりにも頭にガツーンと来たというか…
普通なら行為して男性だけが「あぁ気持ち良かった」というような作品が多い中、この作品ではそれをしたが為男性が当然の報いを受ける中、それでもそれをしたことへの勇気を讃えられるなんていうとんでもなく捻じ曲がった描写が入ってるのが印象に残りました。
願わくばこの作品を見た方が作中のような武勇伝を残したい感情を持って街中の幼い性に目を向けることのないように願うと共に、愚直というかそれをしないことが当たり前の人生を送って行く事の当然性を信じて欲しいと思いました。